更新料は払わなければならないのでしょうか。

建物を借りている場合の更新料は、賃料の一部、あるいは、契約更新の際に貸主が借主に対して「異議を述べないことへの対価」と考えられています。

しかし、更新料は、全ての場合に払わなければならないものではありません。
賃主が更新料を請求できるのは、①更新料の合意がある場合で、②更新料の金額が合理的な額と言える場合に限られます。

①まず、更新料支払いの合意についてですが、賃貸借契約書に更新料の支払い義務が明記されている場合など、貸主と借主の間で納得されていることが必要です。
更新料の合意がない場合でも、その地方に更新料を支払うという慣習が根付いている場合には、更新料の支払い義務が認められる場合もありますが、裁判では多くの場合で、そういった慣習を認めないという判断がされています。
したがって、現在では、更新料の支払い合意がない場合には、更新料の支払い義務はないと考えてよいと思われます。

②次に、更新料の合理的な額とは、具体的にどのくらいになるかが問題となります。
この点、一般的には、毎月支払う管理費を含めた賃料1~2か月分、多くても3か月分くらいが妥当な額とされています。
裁判では、「更新料は賃料の12か月分」と決めた契約の効力を否定したり、「更新料は賃料の6.35か月分」と決めた契約条項について、そのうち3か月分のみを有効とした判断が下されています。

一方で、更新料は高額であるけれども、その反面で、毎月の賃料が極めて安くされていたなどの事情がある場合は、更新料を高額にした合理的理由があると判断される可能性もあります。更新料について疑問がある場合は、弁護士などに相談することをお勧めします。

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