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入院していた父が、手術後、容体が悪くなり亡くなりました。医師は「申し訳なかった。」と言っています。父が亡くなったのは、医療ミスのためなので、医師に損害賠償請求できるでしょうか。

医師の「過失」が原因で、お父様が亡くなったと言えるのであれば、相続人であるあなたは、医師を雇う病院や医師に対し、損害賠償請求をすることができます。ただし、「過失が原因で亡くなった」と言えるかどうかは簡単に判断することができません。

医師に対し、診療上の過失を原因として患者が死亡したり後遺障害を残したりした場合に、その損害の賠償を求める案件を医療過誤事件と呼んでいます。
医療過誤事件の難しいところは、損害賠償請求が可能なのは、原則として、医師に過失があり、かつ、その過失と結果発生との因果関係が認められる場合だけであるため、医療という極めて専門的な分野に立ち入って、過失や因果関係の有無を検討し、立証しなければならないところです。
仮に、医師が「申し訳なかった。」と謝罪していたとしても、法的に医師の過失が認められるとは限りません(訴訟になると、一転して過失を否定するようなことはままあります。)。仮に、医師の過失が認められたとしても、患者の病気が重大で、医師に過失がなかったとしても亡くなるのは避けられなかったというような場合、因果関係が否定されることもあります。そうなると、原則として、損害賠償請求は認められなくなくなってしまうのです。
このような医療過誤事件の難しさから、事案によっては、解決までに長い時間を要するものもあります。また、判決が下された事案のうち、原告が全部又は一部勝訴する割合も一般の民事事件に比べ低くなっています。
つまり、医療過誤事件は、時間や労力は大変にかかる一方、最終的に満足のいく成果が得られないことも少なくないのです。それでも、被害にあったことの無念を晴らしたい一心で責任追及を諦めない方はたくさんいらっしゃいます。
私たち弁護士も医療については、素人ですから、医療過誤事件の追行は容易ではありません。より良い解決のためには、一般の事件以上に、ご本人やご家族の方々との協力が必要です。
次に、医療過誤事件の解決までのおおまかな流れを説明します。

1、資料の収集、調査

医師の過失が認められるか否かを調査するためには、まず、病院で何があったのかという事実を確認しなければなりません。病院という密室での出来事を知るためには、まず、カルテをはじめとする医療記録を取り寄せることが必要です。
個人情報保護法の施行後、患者や家族の請求によってカルテ開示を行う医療機関が増えています。そのような医療機関では、窓口で所定の方式で請求し、コピー代等の実費を支払えば、カルテ等のコピーを入手できます。
医療機関が開示に応じない場合や医療機関によるカルテの改ざんなどが心配される緊急の場合には、証拠保全という手続きを行い、裁判所を介して医療記録を入手する方法もあります。
こうして入手した医療記録やご本人、ご家族のお話、ご本人やご家族が医師から受けた説明等々を手掛かりに、事実を確定した上で、医療文献や場合によっては協力医の意見を聞き、過失や因果関係の有無を調査します。

2、紛争解決の方法

調査の結果、医師の過失や因果関係が認められ、病院への責任追及が可能という判断に至った場合には、病院や医師に対し損害賠償請求を行うことになります。

① 任意交渉

病院に対し、任意での交渉を申込み、折り合いがつけば示談によって解決します。

② 調停

簡易裁判所に調停申立を行い、調停の場で話し合いを持ちます。

③ ADR

裁判外紛争解決手続です。千葉県にも法務大臣の認証を取得した医療紛争相談センターがあり、相談のほか、専門的な知識を有する調停委員のもとで、調停手続きを行うことができます。

④ 訴訟

話し合いによる解決が困難となった場合、訴訟提起します。
訴訟の進行に伴い、裁判所の和解勧告に従い、和解が成立することもあります。一方、一審である地方裁判所の判決が出ても、納得がいかずに控訴し、高裁での争いになる場合もあります。

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